● マテリアリティ: 立場が異なる認識ギャップ 前号でサステナビリティでのマテリアリティ分析の課題について書いたところ、反応が分かれて興味深かった。なので今号は続編として、もうすこし深掘りしてみたい。 そもそもマテリアリティとは会計の用語であり、これに従ってIIRCでは「組織の短、中、長期の創造能力に実質的な影響を事象」と定義。つまり業績といった経済面に焦点を当てていて、これに...
サステナビリティ倶楽部レポート
[第87号] サステナビリティ分野のマテリアリティ特定化への課題
2018年10月31日●サステナビリティ要素の事業統合には程遠い現状 非財務情報の開示が広がっている。そうなってくるとただ開示すればいいだけでなく、その情報の内容や質も問題になってくる。そして開示する媒体として、統合報告の発行が一般的になっている。 統合報告は、財務報告を中心としてきた投資家向けのアニュアルレポートを基本としつつ、財務だけで説明しきれない非財務情報を開示するものだ。今年は300社ほど...
[第86号] 増えるM&Aによるグローバル化とサステナビリティ...
2018年09月14日●海外展開で積極的になる日本企業のM&A M&Aによる事業再編が活発に繰り広げられるようになっている。海外の事業拡大となると、その度合いはますます高まる。 かつて企業のグローバル化といえば「日本で作った製品を輸出する」で始まり、日本の高品質で信頼ある製品やブランドで国際的な信用を高め、これを世界中に届けるというものだった。Made in Japanそのものがブラ...
[第85号] やることがある限り生かされる
2018年08月20日●病気になってわかる健康のありがたさ 働き方改革で、会社でのワークスタイルの見直しさらには個人それぞれの生活様式まで広げて働くことをどう位置づけるか、といった議論が進んでいる。 私自身も、早い頃から独立という立場を選んでこれを展開し続けている。しかし、生活も仕事も自分が健康でいられてこその選択。病気の予防はしても、健康が脅かされることまであまり考えないものだ。 これまで大きな...
[第84号] アクティブ・ファンドマネージャーとの対話を有効活...
2018年07月30日●パッシブ(インデックス)運用vsアクティブ運用 前号の「ESG投資が本格的に広がるために」で、価値協創ガイダンスをうまく使って自社の説明をしていくことをお勧めした。そのあとにこのガイダンスを出している経済産業省から「アクティブ・ファンドマネージャー分科会報告書」が発表された。ということで、今号は前回の続編。 この分科会は、現在の投資界がインデックスに連動した「パッシブ運用」が...