サステナビリティ倶楽部レポート

第13号「統合報告に向かう企業のディスクロージャー」

2012年03月1日

●統合的思考をどう報告で表現するか 昨年からアニュアル・レポートとCSR報告書を一冊にする、いわゆる統合報告を発行する企業が出始めた。統合報告は、国際統合報告審議会(IIRC)が2011年9月にディスカッション・ペーパーを発表し日本語訳も出ているので、これがきっかけとなって日本企業の間でも今年の報告書は統合版を考えよう、という動きになっているようだ。今見られる統合(といわれる)報告の様式は、...

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第12号「操業のための許可(License to operat...

2012年02月1日

●責任を強いられる自主性 CSRは法令順守を超えた責任であり、自主的自発的な取り組みである。今さらいうまでもないことなのだが、この「自主的」の解釈レベルに温度差がある。日本語でとらえると、自主的には「やれと言われたことでなくても企業側が進んでやります」という付加的ないい意味が込まれている。確かに日本のなかで日本人同士がやっていく時には、この解釈でいいだろう。問題になってくるのは、ガバナンスが...

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第11号「TPP是か非か」

2011年12月1日

●TPPに臨むアメリカのアジア戦略 APEC開催中はTPPに参加するか否かの議論が賑わっていたが、閉幕するとその論議も冷え込んでしまった。もちろん問題が解決したわけではないのだが。反対派の主流は農業関係者で、安い農産物が日本に入ってきて日本の農業が壊滅するという主張。賛成派は主に産業関係で、この経済協議に日本も早い時期から参加して日本の主張を反映すべきというスタンスだ。TPPはアジア太平洋地...

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第10号「末期的な日本企業のガバナンスとメディア」

2011年10月21日

●メディアには洞察が期待されるのだが・・ 原発事故以降、日本での主要メディアの報道はとても信用できない、と多くの人が感じている。ところがそうなってみると、今度はどの情報を信じたらいいのか、つかみどころがない。自分で判断せよ、といわれても何か外部の情報を得ないことにはどうしようもない。そこで私が行っているのは、海外の信頼おけるメディアを日頃から読んでおくことだ。今回のオリンパスの社長解任問題に...

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第9号「CSR in Asia 2011」

2011年10月6日

●CSRでもアジアのパワー 海外の会議に参加するたびに、CSRがいかにグローバルな課題として語られまた事業や経営に強く関係しているか、そこに集まる人たちに触れることで伝わってくる。これまで行く会議は欧米が中心だったが、今回は香港拠点でCSRを推進するCSR Asiaが主催するアジアの会議に参加し、欧米とは違った活況さを実感して帰ってきた。この会議は毎年開催されているもので、前回バンコクで参加...

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