創ゾウ人~世界を視る、地球で感じる~

「ボヘミアン・ラプソディ」 ワタシの見どころ

2019年02月24日

 

子供の頃は母親から歌謡曲やコミック漫画を禁止されており、そのテの世の流行りモノから遠ざけられていました。だからロックなんてとんでもない。育った環境がそうだったので、「うちはそういうものだ」と、周りと違っていても素直に受け入れていていたもの。

 

クイーンが来日してコンサートのことが話題になったのは中学生の時。友達はこれで沸き立っていたけれど、ワタシはそんなわけで全く興味がなかった。でも友人にファンがいて、「キラークイーン」を勧められて聴いたことはよく覚えている。

 

なので、「ボヘミアン・ラプソディ」が上映されてこれまた人気だということも、「ふぅ〜ん、まあね」くらいだったのです。ロック好きの昔の世代が、あの頃を懐かしんでエキサイティングに再現したいのだろう。映画館でお金出して観に行くほどでないな。

といってちょっとは気になっていたので、先日タイに行く国際線でやっていたため、これはちょうどいいと、観ることにした。

 

まぁまぁそんなもんだ、と軽く観ながら進んでいったところ、最後の方の場面で釘づけになってしまった。フレディがエイズだということを仲間に打ち明けるシーン。

 

 「残念だが・・、何もいわないでくれ。」

 「このことで怒ったり眉をひそめたり、同情などしないで欲しい。」

 「残された時間で音楽を作る。それが俺の望みだ。何者かは俺が決める。俺が生まれた理由はそれだ。」

そんな内容だった。そして画面はLIVE AIDのコンサートに移る。

 

生きている間に自分がやるべきことをやり尽くすことだけを考えよう。

そんなメッセージだ。これは死を意識して自分の命が長くないと悟った人間だから出る言葉だ。昨年子宮ガンで手術した時、私も同じようなことを考えた。そして

 「やることがある限り生かされる」

と身をもって感じたものだ。

 

フレディのこのシーンで、自分の経験が思い起こされた。そこからこの映画が自分のものになってしまった。最後のコンサートも、映画では「死を意識したオトコが精一杯パフォーマンスする」といったつくりの演出がされていているし。・・・やられた。

じわじわと涙してしまって、周りにもわかったらしい。乗務員が「どうぞ」とおしぼりをもってきてくれた・・。

 

 

海野みづえ プロフィール

2020年4月より山梨県北杜市に在住。
それまでは企業向けのサステナビリティ経営アドバイザリーを展開。23年間経済と社会の接点の分野をビジネスの立場から取り組んできた。
この間自身の価値観を根本から転換していく意識が湧き上がり、生き方を変革(Transform)することが、サステナビリティの基本と感じる。

現在は自然と接する中で人間らしいライフスタイルを実践し、社会全体をホリスティックにとらえる眼をつちかっている。

創コンサルティング
https://www.sotech.co.jp/

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