創ゾウ人~世界を視る、地球で感じる~

伝統工芸の大事さはどの国にも共通

2019年02月1日

 

大好きなペルシャ絨毯のミーリー工房展に行ってきました。

ここの絨毯は手紡ぎ、手織り、草木染めで伝統を踏襲。デザインも昔の柄を復元しつつ新しいものを加えています。「昔の」というと2500年も前のペルシャ帝国まで遡り、今のイランです。この時代の兵士をかたどった図柄なんかもあるのです。絨毯は王室に贈られた芸術作品もあれば、遊牧民族が自分たちで使うために織ったものもあり様々。

私がミーリーのペルシャ絨毯にはじめて出会ったのは、今回この工房展を開催した呉服屋さんの庵でした。日本の染色や手織りの伝統工芸をベースにした和服と通づるものがありますね。この庵も素晴らしい日本家屋・日本庭園であるだけでなく、現代的にアレンジして人々が集まれる(引き寄せる)建築なんですよ。そんなわけで、私も着物を着て出かけてみた。着付けはイマイチだけど、後ろの絨毯があまりにも美しいので掲載しちゃいます。

自宅をリフォームして新しくなったので、玄関マットも刷新と思っていた時に展示会の案内がきて、「ここのラグ良さそう」と直感的に思って訪れたのが最初。いつ見てもいいものは素敵です。

ペルシャ絨毯のミリョクに惹きつけられ、3年前にはイランにも行きました。工房の日本輸入代理店が企画したもので、染め工場からテヘランの本社にも行けてたいへん満足。本社の建物は古いイラン建築で、デザインセンターにもなっていてこれまた素晴らしい。博物館みたいだった。

イランは今アメリカからの経済制裁があって、とても厳しい状況らしい。絨毯も欧米に輸出できないので、小規模な工房が潰れているとか・・。いろいろあっても、良き伝統は繋いでもらいたいものです。

 

海野みづえ プロフィール

2020年4月より山梨県北杜市に在住。
それまでは企業向けのサステナビリティ経営アドバイザリーを展開。23年間経済と社会の接点の分野をビジネスの立場から取り組んできた。
この間自身の価値観を根本から転換していく意識が湧き上がり、生き方を変革(Transform)することが、サステナビリティの基本と感じる。

現在は自然と接する中で人間らしいライフスタイルを実践し、社会全体をホリスティックにとらえる眼をつちかっている。

創コンサルティング
https://www.sotech.co.jp/

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