創ゾウ人〜世界を視る、地球で感じる〜

疫病から原点に立ち返る

2020年05月11日

 

新型コロナウイルスに対して、これを抑え込んでしまおうとするのでなく、人間社会の原点を見直す機会だと捉えていきたいです。

 

ちょうど手にした今月の宗像大社の機関誌には、

「疫病の祭りを子細に見ていくと、日本人は疫病と対立するのではなく、疫病を鎮めることによって、自然との関わりをはじめ、何故こうなったのかを自問自答するなど、極めて謙虚な姿勢であることがわかる。・・・今回のコロナにより改めてモノの豊さ、心の豊さについて、大きな反省をさせられるのではないか。あらゆる自然には神々が宿るという原点に立ち返り、コロナと自然を考えることも一考ではないか。」

というお話が載っています。「自然や神に立ち返ることが大事」と同感しました。厄介者のウイルスを災難と捉えるよりも、自分自身や置かれている立場、世の流れを俯瞰してみるという姿勢。そしてそれを自然と結びつけて。

 

私たちは「昔と違って今は進歩した・・」と考えがち。疫病についても、医療という現代ならではの科学的な解決策をとまずは思う。生活を妨げる災難や悪者など厄介者は科学やテクノロジーの力でやっつけてしまえ、というアプローチ。科学を究明し続けてきた人間にとってできないことはないじゃないか、対策できなければ負けなんだから、ということで。

 

そんなことを反映して、街では「コロナに打ち勝とう」「コロナに負けないで・・」といった文句をよく目にします。見えない恐怖や不安を閉じ込めてしまう「闘い」のモードです。

 

でもそれよりも、「疫病は人間にとって不都合なモノだけど、それを根絶するのではなく、こんなことを引き起こしてしまった私たちの行動や考え方を見直そう!」というメッセージこそが大事です。

 

一時的にウイルスを退治できても、価値観の根本にまでいかなかったらまた別の形で感染が現れるでしょう。環境を破壊して工業化を進め、大量生産・大量消費、効率性を第一にした過密な都市空間を当然のように押し広げ、人間にとって都合の良い社会にしてきた私たち。

 

自然界に反する行為そのものを改め、生き方の価値観を変えない限り恐怖や不安は無くならないでしょう。ウイルスが広がっている現象は、人間たちにそのことを気づかせる意味があるのだと思ってます。

 

サステナビリティ経営ネットワーク

サステナビリティ倶楽部レポート

CSRを企業戦略として提唱している、海野みづえ(創コンサルティング代表)が発行するメールマガジンです。地球と社会が大きく変動しているなかで、経済や経営をどう持続可能にしていくかを考えレポートしていきます。購読は無料です。配信は月1回を予定しています。