先月はクアラルンプールに出張。
活況あるアジアの街は、ぶらぶら散策するだけでこちらもエネルギーをもらえます。
KLは初めてなので、昔とどう違ったか・・までわからないですが、それでも新旧混在している様子が目につきます。モニュメントのペトロナス・ツインタワーとそのエリアは、最先端を集めたところ。やはり、経済をけん引する象徴をどんと建てて、どこから眺めても堂々と見せることは成長の過程では必要ですね。
それにしても、アジアの都市には何でこんなに巨大なショッピング・コンプレックスがいくつもあるのでしょう。日本ではせいぜいひとつのデパートが巨艦化するくらいで、大きなショッピングセンターは郊外ですからね。日本人もお買い物好きですけど、稼げるようになるとブランド物など物品におカネを使うというのはアジアに共通の習性らしい。
見ていておもしろいのは、高級ブティックのセンターよりも少し下のゾーンや屋台などの繁華街に集まる若者たち。平日でも夜になるとゾロゾロと集まってきて、ごった返し状態。
ともかく若者の数が多いのが、一番の違いです。そして高級志向で固めるのでなくて、生活感ある自然な中流感で居る、という感覚でしょうか。貧しかった生活が徐々によくなり、都会に職と楽しみを求めて集まってくる動きが感じられます。そこから生まれるうわっとした街のダイナミズムには、いるだけでワクワクさせられますね。
こういう光景を見ていると、一昔前のトーキョー(=ワタシ自身の20代)を思い出してしまう。バブルの頃、深夜にタクシーなかなか拾えないくらい活気あった六本木あたりを。今の東京は中高年ばかり目について(さすがに夜中の都会にいないですが)、若い人はそこを縫うように歩いている。遊び方も静かに見えるし。
といっても、あの流れにイマイチ乗れなかったワタシにとっては、今のように多少枯れてしまったかのようで、でも落ち着いて地に足ついているじゃないか、といったペースの方が好きですが。
それにしても・・・。
静かになった若者がどうの、というのでなく、そんな停滞した街、国にしてしまったのは何なのか・・・をしきりに考えていました。
定年後の団塊世代ばかりが貯めたお金を使って元気で、これからを背負う20代、30代は日本の将来に希望が持てず危機感や不安感からおとなしく暮らす。アジアの都市との違いはここにあるようです。
コレ、何とかしないと。