アメリカ議会が債務上限枠引き上げで合意できデフォルトが回避されたので、見かけだけでも経済が延命するかと思ったけれど、国債格下げでマーケットは大揺れ。実態はスカスカなのだから、それを隠してもどこかで露呈するものです。
ドルが近いうちに崩壊するということを現実的に受け止めたのが1年前。
その懸念を国際ビジネスや金融の経験ある方々に聞いてみても、多くの方が実際に起こることとして深刻にとらえていないので、むしろその反応に愕然としたものです。主要メディアも海外でのこうした動きや日本に及ぼす重大な影響をあまり伝えず、まったく信用できなくなりました。知っていて報道しないなら情報操作だし、知らない(気づいていない)ならメディア能力ゼロのボケとしかいいようがない。日本のメディアはきちんと事実を伝えているなどと思っていると、気づかないうちに井の中の蛙状態になることを実感。
インターネットや出版などで個人で発信している情報を、自分なりの判断基準をもって収集することが一番です。これらもそれぞれの主張にバイアスがあるから、それを取捨選択しなければならない。
アメリカが破たんとなれば、わずかながらの自分の資産もどうなるかわからない。
ということで自分のポートフォリオも見直し、危機への対応をしてきました。といっても金融専門家じゃないですから、それほど綿密ではないですよ。株は大幅に下がるだろうから早めに売却で、じゃあそれをどこに向けるかといった程度です。
ヨーロッパそしてアメリカが思い切って財政問題を処理できない事態をみて、これを「日本化している」と揶揄する声も上がっている。「失われた10年」で日本がろくな対策を取れなかった時に世界が日本の弱腰を批判したけれど、自分たちがその立場になってみれば、やっぱりできない。日本だけが能力不足ではないってことです。
そう考えると、日本は戦後の経済成長を実現し世界を引っ張り、その後財政・経済問題で破たんする事態を一足早く経験してきたといえます。今度の対処方法は、新興国にみられるようなグローバル化を強める資本主義経済ではなくて、人と自然の絆をベースにした共同体型経済じゃないでしょうか。
その意味で、日本の震災復興は他の国の事態を先駆けて行っている動きだと思います。