●ビジネスは戦場ではなくコミュニティが相手 私はいつもCSRの取り組みには「機会とリスク」の両面が必要といっている。経営へのプラスの影響(機会)かマイナスの影響(リスク)かということで、前者を戦略的CSR後者を基本的CSRと呼んでいることも、皆さんご存じだろう。 ところがこの二面性の話をすると、「あぁ、つまり攻めと守りのCSRということですね。」と簡単に言わ...
サステナビリティ倶楽部レポート
第38号 「『CSRとCSVに関する原則』に寄せて」
2014年05月2日・CSRをあらためて議論する機会 CSV(Creating Shared Value)についてはこれまでも何回か触れてきたが、同じように考える有志の皆さんが議論のうえ、先日「CSRとCSVに関する原則」が発表された。 私もこの原則に賛同する。 海外の概念をそのまま転用するのではなく、日本の事情を加味してどう受け入れるかを議論していくことに歓迎だ。CSRについても再考するこ...
第37号 「責任投資は日本で広がるか」
2014年03月28日●責任投資の世界での広がり 先日、責任投資のシンポジウム「Responsible Investor Asia 2014」に参加した。ヨーロッパの主催団体が東京で開催したものなので海外のパネリストも多く、最近の責任投資の動きを垣間見ることができた。 責任投資とは、「ESG(環境、社会、ガバナンス)課題を考慮した投資」だ。 SRI(社会的責任投資)とは識別し、...
第36号 「自然資本の価値評価」
2014年03月3日●自然資源の重要性に世界が関心向ける 自然資本を評価しようという試みが、世界でじわじわ広がっている。政策展開や地域の環境保全の立場から企業活動での把握まで、レベルは様々だ。何も新しいことではないが、これまで自然保護とか環境保全といわれてきた活動を「見える化」していこうという動きなのだ。 自然資本の評価と聞いて、私は「そこにある自然の価値」を何からの方法で計測することだと思っ...
第35号 「2014年のサステナビリティ展望」
2014年01月15日年明け最初の号なので、主要トピックについて今年の動向を考えてみます。 ●世界の経済情勢 2013年は株価が好調に上昇し、アベノミクス経済政策への評価が高まった。世界的に株価上昇で景気回復感が広がっており、2014年もこれが継続するという好調な見通しで年を明けているようだ。 楽観論はアメリカに多く、2013年のうまくいった部分を前提にしている。 しかし、年初め発表された米...