CSR倶楽部レポート

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   CSR倶楽部レポート 第64号    2009年6月16日
     「自社にあったCSR部門の役割」

     発行:(株)創コンサルティング
        海野 みづえ ( info@sotech.co.jp )

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「明治の文豪なんていうけれど、要するにあれは昼メロなんですよ」
ある講演会で何気なく出てきた講師の先生のひと言に私の関心が反応してしまい、
ずっと手にしていなかった漱石文学を何冊か読んでみました。中学校の推薦図書
を庶民感覚的にバッサリやられ、そんな読み方があってもイイのか・・と新鮮な
興味がわきます。
続き>>http://www.sotech.co.jp/talk/vol36.html

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●CSR推進者の実践体験を聞く
先日行った戦略的CSRネットワークの公開セミナーでは、CSR先進企業の担当者
5人(キヤノンマーケティングジャパン、積水化学工業、トヨタ自動車、日本電気、
TOTO)を迎え、実務に携わる皆さんから進めていくうえでの工夫や苦労などを
話してもらった。

CSR部署立ち上げの初期は、社内での委員会設置や対外的なコミュニケーション
の窓口の基盤づくりが第一なので、先に始めた会社の公表するものを見ながら
やっていける。ある程度進めてくると、どの社でも共通する全般的なことを
超えて自社にあったCSRを考えるようになる。一体どこまで自社流が許されるのか、
誰もその正解をもってはいないが各社の事例を紹介しあうことでそこにヒントが
生まれてくるだろう。

CSR部門の役割といってもいくつもあるので、今回のパネルディスカッション
では次の3点に集約し、5社が取り組んでいることの特徴ができるだけわかる
ようにした。
 1.SRIなど対外的な評価機関に対応する役割
 2.事業のなかにCSRを取り込むうえでの役割
 3.海外を含めたグループ会社に展開するうえでの役割

●欧米SRI評価機関への対応努力に終わりはない?
外部への対応のなかでも、SRI調査は利用目的がはっきりしているので、
もっとも力を入れるところだ。特に海外からの調査の回答に手を焼くことは
以前から指摘されていることで、だいぶ改善されてきたもののすっきりした
解決に至らない。

パネリストのうちグローバル企業でこうした調査機関と積極的にコミュニケー
ションしているところでも、相手に理解してもらうにはかなりの苦労なのだ
そうだ。面倒だからといってそこそこの回答をするのではなく、質問内容が
わかりにくい場合は何を聞きたいのかまず質問に対する質問から始めている。
調査側でも、深い意図はなく試しにこんなことを聞いてみようかといったケース
もあるのだ。また特定の業種や形態(例えば海外に生産拠点をもっているか)
についてのみあてはまる場合でも、聞き方は一律になることもある。そんな時は
答えないでいるそうで、その方が評価が上がったこともあるという。逆によかれ
と思って丁寧に回答したところ、全く予想しなかった解釈をされ評価されな
かったこともあるというから、今だに調査票だけで処理するのはなかなか難しい。

先日イギリスの調査会社EIRISに回答状況を聞いてみたところ、日本企業は大変
リスポンスがよくて80%あるという。他の国では50%以下のようで、日本人の
几帳面な一面が伺われる。欧米企業の積極的な開示がよく紹介されるが、それは
徹底的にCSRコミュニケーションが求められている限られた会社で、ステーク
ホルダーから要請がそれほどでもない多くの会社は何もしていない。だから
答えなくていいということではないが、あまり振り回されてもいけない。

●CSRはもはや事業展開の必須要因・・・
CSR担当者にとって、事業部門にCSRを説得させるとなると難しいという反応が
よく返って来る。しかしこれこそ逆転の発想で、新たに事業をやっていくうえで
環境・社会配慮は鍵になっている。例えば、TOTOではユニバーサルデザインと
節水型の水洗トイレを重要な商品開発のコンセプトにしている。国内だけでなく
水事情の深刻な新興国でのCSRであり、市場ニーズにも期待される。NECには、
デジタルデバイド解消を梃子とする途上国でのソリューションビジネス
(電子政府、遠隔医療など)の事例紹介をしてもらった。
http://www.sotech.co.jp/csr/case/vol7.html

積水化学では住宅事業において光熱費ゼロ住宅を提案し、お客様に環境への意識
を持ってもらうとともに新たな商品開発へとつなげている。

またキヤノンマーケティングジャパンは、販売会社だけにメーカーの商品開発
につなげる姿勢とは違うアプローチだ。顧客から信頼や支持を得るために、
モノではなく「価値」を提供することがサービスマーケティング会社のコアであり、
トップが率先して「CSR活動はマーケティング活動そのもの」と明言している。
顧客へのマーケティング活動のなか全国300拠点のグループ会社が全員参加で、
市場の顧客接点において、環境・社会配慮を織り込んだマーケティング活動を
展開し、時代の要請のもと顧客価値とともに、社会的価値の提供を目指して
いる。さらに広げて社会全体の意識をあげることが自社の利益にもつながる
と考えて活動している。

これはもっとも会社の特徴を出しやすいところだ。販売・サービスを主体とする
会社ではその内容に応じていくらでも工夫できるので、大いに参考にしてほしい。

●グループ会社に展開するうえでの役割
どの会社もCSR組織をもち、委員会形式で部門横断的に展開しているが、グループ
での展開となるとどうしたらいいか、という質問もよく聞かれる。積水化学では、
コーポレートレベルでCSR部のなかに人事部門を統合しており、日常オペレー
ションを担う労務関係はカンパニーに残した。
http://www.sotech.co.jp/csr/case/vol6.html

人事だけでなく、コーポレートとカンパニーとの連携をCSR活動の本格開始時期
から念頭においているので、意思決定とその実践がグループ全体でスムーズに
展開している。

全社での組織改革にあわせてできるのは理想だが、そこまでできなくてもグループ
展開はいろいろな方策がある。TOTOはグループ内を製造、販売、サービスの3機能
に大きく分け、それぞれに必要なCSRに特定した活動を進めている。


景気後退で業績回復が先決、CSRどころではない、といった世間の風潮が会社を
後ろ向きにしている。瞬間的にはそうかもしれないが、この先事業を継続する
には結局上記のような戦略的CSRの視点は必須だ。経営に役立つCSRを見出して、
この苦境を乗り越えてほしい。

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★「戦略的CSRネットワーク」2009年度の開催ご案内
本年度も引き続きこの研究会を開催し、課題を掘り下げます。CSR先進企業の
担当者が集い、ネットワークメンバー及びゲスト・スピーカーとの活発な知見
交流を通じてCSRマネジメントのさらなる展開をめざしていきます。企業の皆様の
ご参加をお待ちしております(初回7月開催)。
テーマ: 第1回 ネットワークの進め方提案と全体討議
     第2回 CSR課題と指標(1) 社内での進め方
     第3回 CSR課題と指標(2) 社外への対応
     第4回 社会課題への対応(1) NPOとのパートナーシップ
     第5回 社会課題への対応(2) 途上国での展開
     第6回 企業評価(1) 機関投資家の視点
     第7回 企業評価(2) 外部評価についての検討
詳細はこちら> http://www.sotech.co.jp/topic/seminar/02.html
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