リスクと機会の分析アプローチ

CSRマネジメントの展開にあたっては、まずCSRに関する社内外の現状を把握し分析していくことから始まります。この「CSRリスク/機会の評価」について、下記に標準的なステップを提示しております。これらのうち、各社の実状に応じて部分的に活用することも可能で、柔軟に対応できます。

ステップ1:事業プロセスにおけるCSR課題の把握

まず、自社での事業プロセスを確認します。例えば製造業の場合、研究開発から資材部品調達、生産、販売などの一連のプロセスから成り立っています。CSRの検討では、製品使用後の回収や外部に製造を委託している場合など、ライフサイクル全体を考えるとともに間接的な委託やサプライ・チェーンまでプロセスを広げ、課題を把握することが求められます。

この過程で、各プロセスで関わってくるステークホルダーを具体的に考えていきます。

ステップ2:CSR課題のリスク/機会での評価

事業活動が展開するにあたり、マイナスとプラスの両面でステークホルダーに対する影響がもたらされます。これらを「社会影響」と考え、具体的に自社事業がどのような影響があるかを検討することが必要です。経営にとっては、マイナスの側面が「CSRリスク」、プラスの側面が「CSR機会」ととらえることになります。その際、事業に直接関連する場合(市場志向)と、関係しない場合(社会志向)を区別する軸を取り入れることで、本業におけるCSRの位置づけが明確になります。

ステップ3:社内外の現状分析

主な課題について社外の視点でどのような影響があるかを分析するとともに、社内では現在どこまでできているのかを分析していきます。社外分析については、主要なステークホルダーの優先度合いが理解でき、それぞれでの課題と取り組む方向について検討していくことになります。

ステップ4:重点CSR課題の判定

外部分析による「重要度」と、内部分析による「対応度」の二面から最終的に優先度を判定します。